当体義鈔送状

執筆年:文永十
当体義鈔送状(原文漢文)      文永十年。五十二歳著。与最蓮房日浄書。      外三ノ一四。遺一五ノ二一。縮一〇〇〇。類七〇二。 問ふ、当体の蓮華解し難し。故に譬喩を仮りて之を顕すとは経文に証拠あるか。答ふ、経に云く「不染世間法如蓮華在水従地而涌出」云云。地涌の菩薩の当体蓮華なり。譬喩は知るべし。以上後日に之を改め書すべし。此法門は妙経所詮の理にして釈迦如来の御本懐、地涌の大士に付属せる末法に弘通せん経の肝心なり。国主信心あらん後、始めて之を申す可き秘蔵の法門なり。日蓮最蓮房に伝へ畢んぬ。                           日蓮花押 (考二ノ三二。)