松野殿御返事
執筆年:弘安元
真筆あり
松野殿御返事(第一書)
弘安元年五月。五十七歳作。与妙法尼書。
外九ノ四。遺二四ノ五五。縮一七二五。類一〇三二。 日月は地におち、須弥山はくづるとも、彼女人仏に成らせ給はん事疑なし。あらたのもしや、たのもしや。
干飯一斗、古酒一筒、ちまき(角綜)、あうざし(青?)、たかんな(筍)、方方の物送り給て候。草にさける花、木の皮を香として仏に奉る人、霊鷲山へ参らざるはなし。況や民のほね(骨)をくだける白米、人の血をしぼれるが如くなるふるさけ(古酒)を、仏、法華経にまいらせ給へる女人の成仏得道疑ふべしや。
五月一日 日蓮花押
妙法尼御返事
(考四ノ一。)