南条殿女房御返事
執筆年:弘安元
南条殿八木書(第五書)(八木書)(与南条氏妻書)
弘安元年五月。五十七歳作。
外一四ノ四二。遺二四ノ五七。縮一七二八。類九九〇。 八木二俵送り給候畢ぬ。度度の御志申し尽しがたく候。夫れ水は寒積れば氷となる。雪は年累つて水精となる。悪積れば地獄となる、善積れば仏となる。女人は嫉妬かさなれば毒蛇となる。法華経供養の功徳かさならば、あに竜女があとをつがざらん。山といひ河といひ、馬といひ下人といひ、かたがたかんなん(艱難)のところに度度の御志申すばかりなし。御所労の人の臨終正念、霊山浄土疑なかるべし、疑なかるべし。
五月二十四日 日蓮花押
御返事
(微下ノ四。考五ノ二七。)